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Special

蛍塚姉妹のなぜなに晶生村
  「蛍塚姉妹の! な~ぜな~に晶生村~。第二回」 icon
icon 「今回はこちら、村に伝わる伝承の主舞台であり、
蛍の群生地でもあるこの場所、『星ヶ淵』からお送りします」
 
  「します。にしても姉さん、ここほんとすごい蛍だよね」 icon
icon 「ええ……星ヶ淵とはよく言ったものだわ。まるで地上に星空があるかのよう……」  
  「実はわたしたち、『蛍塚』なんて苗字のわりに、
実際の蛍はこっちきてここで見たのが初めてという」
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icon 「ええ。だから最初にこの光景を見たときは感動したわよね……」  
  「そのあと大変な目には遭ったけどね」 icon
icon 「そ、それはそれとして」  
  「んふ。ま~あのときはわたしたちだけで来ちゃったしね。
夜の山道はやっぱり侮れない……!」
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  「けど今日は大丈夫。なぜなら来慣れてる現地人がいっしょ。
ってわけで……今日も招聘されたゲストのいろは、カモンッッ」
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icon 「とー! あはは、こんな感じでいい?」  
  「おっけー。んふ」 icon
icon 「ごめんなさいね、いろはちゃん。今回もつき合ってもらって」  
icon 「んーんっ。むしろ夜の星ヶ淵行くんなら、
いろはがついてかないとって感じだもんっ」
 
icon 「一緒に来られたのもうれしいし、ここのこともちゃんと紹介して欲しいもんねっ」  
icon 「ふふ、そうね。それではいろはちゃん、さっそくだけど――」  
  「いろはって、ここで由嗣と初めて出会ったんだよね?」 icon
icon 「あ、うんうんっ! そうなんだーっ。あはは、あのときはびっくりしたなぁ」  
  「由嗣も相当ビックリしたと思うけどね。
道に迷って遭難したかと途方に暮れてたら、
蛍と戯れる白い服の少女が……
こ、こんな夜中に、こんな山の中で……!?」
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  「そこだけ聞くとわりと妖怪の話っぽい」 icon
icon 「いろは人間だよ!? お兄さん取って食ったりしないよぉ!?」  
  「んふふ。取って食われかねないのはいろはの方だしね?」 icon
icon 「……ふへ?」  
icon 「いえ、あの……ユノ? 話が逸れ――」  
  「ん。実はわたし、小耳に挟んでる」 icon
  「いろはは由嗣に下着濡れ透け姿見られたりトイレ入ってるとこ乱入されたりと、
かなりこっぱずかしい目に遭わされまくりらしい。とか」
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icon 「!!」  
icon 「と、トイレに乱入は確かに論外だけれど……
下着が透けていたところを見られるくらいは、別に問題ないのではないの?」
 
icon 「千種くんはこの時代の男性ではなく、私たちと同じ時代の男性なのだし――」  
  「いろは、その辺ど~お?」 icon
icon 「そっ、そりゃっ……恥ずかしかったけど……おトイレのときは、さすがに……」  
  「ちなみにトイレに乱入されるっていっても、
いろいろなパターンがあると思うんだけど」
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icon 「え、えっと、それは……いろはがおトイレ入って、
ぱんつ脱いでしゃがんだときにね?」
 
icon 「……しゃがむ? 座る、ではなくて?」  
  「そのへんはあとで説明するから。いろは、それで?」 icon
icon 「う、うん。そこにお兄さんが居間の方から、いろはのこと呼びに来て……」  
icon 「いろは、おトイレの中から返事したの。すぐ行くからーって。
けどねけどね、お兄さん、そこがトイレだって知らなかったの。
お兄さんには普段、別のトイレ使ってもらってたから……」
 
icon 「それで、いろは……いつものくせで……鍵かけるの忘れちゃってて……」  
icon 「そ、それで開けられてしまったの……?」  
icon 「うん……」  
  「へ~。おしり丸出しでしゃがんでるところ、バッチリ見られちゃったんだ」 icon
icon 「お……おま●こも……」  
icon 「おま●こ? それは、なにかしら」  
  「性器。けどわたしが聞きたいのはそこじゃない」 icon
icon 「え?」  
  「ぶっちゃけどんな気分だったの?
おしりもおま●こもバッチリ由嗣に見られちゃって」
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icon 「えええ!?」  
  「わたしたち未来人はそのへんの感覚がちょっと違うみたいだから、
この時代の女の子であるいろはの感覚が気になる。ねっ姉さん」
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icon 「え? そ、そうね、感覚が違うのは確かなようだけれど……」  
  「んふ。やっぱりゾクゾク~ってなったりしたの?」 icon
icon 「この時代の女性はそんな風になるの!?」  
icon 「そっ、やっ、ななななんないよっ。ただどうしようどうしようってっ」  
icon 「……しゃがんでいたのなら、とりあえず立ちあがれば済むのではないの?」  
icon 「おしっこ出ちゃいそうだったし……」  
icon 「そ、それは一大事ね。でもそれなら速やかに千種くんに退出してもらって――」  
icon 「ふたりしておろおろしてたら、止められなくて出ちゃったし……」  
icon 「…………」  
  「お~。いろはやるな~。おしりとおま●こだけじゃなくて、おしっこまで」 icon
icon 「だからっだからっとにかく恥ずかしくて!
いろはそのあとお兄さんから逃げたりしちゃってっ……」
 
  「んうん、身の危険を感じるもんね。取って食われちゃうかも~って」 icon
icon 「えっ、ええっ!? なんで千種くんにいろはちゃんがっ……」  
icon 「そんなことしないよぉお兄さんはぁっ!
むしろすっごく、すっごく気にしてくれてて……」
 
icon 「だからいろはも恥ずかしかったけど、
見ちゃったお兄さんの方もぜったい恥ずかしかったと思ったし……」
 
icon 「だからねだからねっ、いろはも謝って、今後お互い気をつけようねって、
これでもう終わりにしよ、忘れちゃおって、したのっ」
 
  「ほ~。すごいねいろは、それで手打ちにするとか」 icon
icon 「だって……お兄さんとお話しできなくなっちゃうの、やだったんだもん……」  
icon 「それに……お兄さんにはもう、
他にも恥ずかしいところいっぱい見せちゃってたし……」
 
icon 「お兄さんがいろはのこと、取って食いたいと思ってくれるなら……
ちょ、ちょっと……うれしいような気も、するし……」
 
icon 「いろはも食べてもらえるならお兄さんがいいなって……」  
icon 「…………(ぽかーん)」  
  「…………(ニマニマ)」 icon
icon 「あ……なんでもないっ、なんでもないよっ!
とにかくそれでおしまいなの、もういいの~~っ!」
 
icon 「え、ええと……ユノ……」  
  「ってわけで、蛍塚姉妹のなぜなに晶生村第二回、星ヶ淵編はこの辺で」 icon
icon 「星ヶ淵の紹介なにもしてないよ!?」  
icon 「今回も紹介になっていないわよ!?」  
  「でもそろそろ時間だし」 icon
icon 「た、確かにそうね……ううん、次こそはきちんと進行させないと……」  
icon 「ううっ、なんかいろはが恥ずかしいこと
しゃべっちゃってただけな気がするよぉーっ……」
 
  「いやいや。いろはグッジョブ」 icon
icon 「え?」  
  「(今回も狙いどおり。さてさて。それじゃ次はいよいよ姉さんかな~……)」 icon
  「(んふふ、どんなところ見せてくれるか……楽しみ楽しみ……♪)」 icon
TO BE CONTINUED...