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はるるみなもに!

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スペシャル

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「う~ん……」

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「なんかいきなり考え込んでるっ。えっ、ま、まだはじまってもいないのにっっ……!」

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「えっと……水緒里ちゃん? どうしたの?」

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「んーまぁ、なんていうかさ。私、芽以ちゃん、英麻ちゃんと来て、今回は明日海ちゃんなわけじゃん?」

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「あ、うん。そろそろ来るころだと思うんだけど……」

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「……大変だよね」

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「えっなにが!?」

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「明日海ちゃん。こう言っちゃうと悪いんだけどさ、明日海ちゃんは神様ってわけでもなければおっぱいがおっきいってわけでもないし……」

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「……あ。確かに言われてみれば、神様でもおっぱいおっきい人でもないの伊吹さんがはじめてだね」

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「だからきっとね? みんな思ってると思うんだよねー。この明日海ちゃんって子は大丈夫なのかい? ってね」

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「大丈夫って……」

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「クロシェットゲーのヒロイン的にさ」

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「なんかすごいこと言ってる!」

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「水緒里ほどの神ともなれば、メタ発言もあと乗せサクサクでこなしますが?」

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「ううっ、格の違いっ……!」

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「しかもさー。その上体験版で、ひと段落的な感じになっちゃってるわけじゃん?」

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「あ、うんうん。お父さんがらみのアレがアレしてね」

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「まだ体験版未プレイの方は、どうぞお試しくださいませ」

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「つまり、今後を牽引する要素的なモノがなくなってるように見えると思うわけ。このコーナー見てくれてるみんなからもさ」

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「だからそこをさ、こう、フォローしてあげるべきだと思うんだけど……むーん」

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「た、確かにそれはそうなのかも……伊吹さん、神様でもおっぱいでもないとなると……」

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「……ほっといてよ」

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「最悪のタイミングで来ちゃった!」

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「お、やっほー明日海ちゃん。明日海ちゃん的にはその辺なんかある?」

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「ないわよ。あたし的には知ったことじゃないもの」

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「そしてそのまま普通に会話に移行……あはは、さすがこのふたり、前から仲よかっただけあるなぁ……すごい……」

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「だいたい水緒里のその心配って、要するに、その……」

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「……もう帰っていい?」

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「来たばっかりだよ!?」

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「知らないわよ……」

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「と、とりあえず、なんか言いかけてなかった? 今。要するにーって」

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「…………」

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「えっと……伊吹さん?」

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「確かに」

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「あっはいっ!」

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「お父さんのことがああなって、なんていうか……今までモヤモヤしてたのが、晴れはしたけど」

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「お父さんのことをちゃんと祀ってあげたいって、あれから山神に、いろいろ聞きはじめたりもしてるけど」

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「あ、うん。あはは、そうだよね。わたしとも話してくれるようになったけど、立貴くんとも一気にこう、距離が縮まった感じだよねー伊吹さん」

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「しかも、わりと明日海ちゃんから押せ押せでね」

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「別に押してないわよ。あたしはただ、あたしなだけでしょ」

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「あはは……ほんとマイペースだもんね、伊吹さん……」

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「山神にいろいろ聞いたりするようになったのも、適任なのが山神だけってだけよ。神様に神様の祀りかた聞くのも変だし、かといって松房とかじゃ本職ほどは詳しくないじゃない」

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「だから勘違いしないでよね! ってこと?」

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「……そうよ」

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「ツンデレだねー」

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「なによそれ。どういう意味?」

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「ほんとはおにいのことが気になってるのに、そうじゃない、これはこれこれこういう理由だから! あんたのことなんじゃ別に好きじゃないんだからね! っていうさ」

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「……だから、別に山神のことなんか気になってないわよ。他にいないからってだけよ」

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「(ぽん! と突如現れて)ま、まあ山神さま、そのあたりはまだ先のことだと思います……明日海ちゃん、自分でも自分のこと分かってないところありますし……」

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「あ、化け鯨さんもいっしょだったんだ」

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「は、はい、もちろんです。僕は明日海ちゃんに憑いている身ですし……」

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「だからってしゃしゃり出てこないでよ。呼んでないでしょ、くじら」

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「ご、ごめんね明日海ちゃん。でもほら、なんていうか、明日海ちゃんはそういう子だから僕がフォローしないとって……」

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「くーちゃん的には明日海ちゃんってどんな子?」

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「ちなみに『くーちゃん』は水緒里内での化け鯨氏の愛称ですが、それはさておき」

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「明日海ちゃんはなんだかんだですっごく優しい素敵な女の子ですけど、こう……なんと言いますか、自分のペースとテンポで生きてるところがありますし……」

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「しかも、こうと決めたらすごく率直な子でもありますから、立貴さんの間合いを気にもせず、ずんずん迫っていっちゃうような子、といいますか……」

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「あ、なんか分かるかも……。伊吹さんってこう、どことなく動物っぽいよね。間合いが。話すようになると」

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「確かにねー。ふらっと唐突に来たかと思うと、なにも言わずにすぐ近くで丸まったりして、かと思うと急に突拍子もない話をしはじめるみたいな」

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「……突拍子もなくないわよ。あたしの中では全部つながってるわよ」

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「ほうほう。じゃあ、この前おにいに『好きなだけ自分の水着姿見ていい』みたいなこと言ってたのは?」

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「そんなすごいこと言ってたのぉー!?」

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「あれは……あたしが山神に、頼みたいことがあったからよ」

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「男子って女子の水着姿好きなんでしょ? あたし的にはバカみたいって感じだけど」

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「そ、それで好きなだけ見ていいって、代わりに……だ、大胆だーっ」

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「でもまあ、確かにつながってるんだよねぇ。表に全部出て来ないからハタからだと分かりづらいだけで」

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「……まあでも、山神は視線外してそんなのいいっていうばっかりだったけど」

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「あはは……その辺はさすが立貴くんって感じだ……」

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「第一、あたしも胸おっきくないしね。別に、見てもつまんないわよね」

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「そ、そういう話じゃないと思うな立貴くん的には!」

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「つまり他で勝負する必要がある、ってコトだね」

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「そうね。そうなるわね。別に勝負なんかしてないけど」

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「ほ、他って? なんか話が最初に戻った感じだけど……」

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「それはまあ、お楽しみにーってところじゃない?」

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「話がなにひとつ発展しなかった感!」

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「大丈夫大丈夫。たぶん明日海ちゃんの今後感は伝わってるから」

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「な、ならいいのかなぁ……? っていうか今回わたし、ほぼほぼリアクションだけだった気が……」

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「いつもじゃん?」

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「なにひとつ言い返せないっ」