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はるるみなもに!

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スペシャル

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「我らが玉津江の海神さま、瑞宝叶比売命プレゼンツ『海神さまが聞いてみて!』第3回っ♪」

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「前2回のゲストはどっちも神様だったけど、『はるるみなもに!』は神様だけじゃない! そういうわけで今回のゲストはあたし、人間の松房英麻でお送りしまーす。……かな、こんな感じでいい?」

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「うんっ、ありがとう~っ。あはは、やっぱり英麻ちゃんすごいなぁ、こういうのいきなり振られても上手にこなして……」

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「このまま全部英麻ちゃんにお任せして、わたしたちとかなちゃんは帰っちゃっても平気かもーみたいな気がしてくるくらいだよね」

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「うっ、確かにっ。むしろその方がさくさく進む気もっ……!」

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「しかし、それはもはや『英麻ちゃんが語ってみて!』というコーナーでは?」

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「まさかの乗っ取り!? わーっかなかな、あたしそんなつもりないってば!」

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「でも……うん、かなはほんと、このコーナーちゃんとしなきゃって思ってくれてるんだよね」

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「え……英麻ちゃん……」

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「ありがとうね、かな。そういうかなだから、あたしも喜んで質問に答えたいーって今日来たんだよ? 楽しみにしてるから、よろしくね、かな♪」

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「う、うんっ! うんっ……! ありがとう英麻ちゃぁあ~~~んっっ」

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「んはは。っていうか……みーぃ? ダメだよそういう茶々入れちゃぁーっ」

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「うん、知ってる。英麻ちゃんならそう言うだろうなっていうのも」

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「でもこれは、わたしなりのアシストなんだけどな。今の流れだけでも、英麻ちゃんがしっかり者で思いやりがあって優しくてーっていうの、読者のみんなにもよく分かってもらえる感じだったでしょ?」

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「あ……うん、なんかほんと英麻ちゃんだぁーっていう感じだったー」

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「回りくどいなぁ、みーは。まあみーだからしょうがないけどさ」

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「ふふ、でしょでしょ」

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「あはは、この辺はなんか、さすが幼なじみーって感じ……あっそうですみなさん、英麻ちゃんは立貴くんと水緒里ちゃんの幼なじみなんですっ」

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「『たー』が立貴くんで、『みー』が水緒里ちゃんの愛称で……そういう呼び方な段階で既に幼なじみだ~っていうか……」

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「すごいよね、幼なじみって!」

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「んはは、あたし的にはそんな目ぇキラキラさせてくるかながすごいって感じだけどね」

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「だってわたし、小さいころから知っててずっと仲が続いてる相手なんていないし……」

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「だからほんと、すごいな~ってなる! なるんだよっ英麻ちゃん!」

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「んはは、ありがとっ。たとえばどの辺が?」

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「えっとえっと……特に、立貴くんとっていうのが……?」

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「へ?」

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「あっやっ、お、女の子同士ならともかく、男の子とそういう関係ってすごいよね?」

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「だってその、へ、変な意味じゃなくてね? やっぱりその、途中でいろいろあると思うしっ――」

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「変な意味じゃないってどういう意味?」

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「え!? そっ、それはえっち的なっていうか第二次性徴のころ的にっていうかっ……水緒里ちゃ~んっ!」

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「うん、知ってる♪」

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「ま、まあ……とりあえず……たーの前でそういう話しないようにしてるトコとか、かなぁ?」

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「意外な秘訣っ」

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「や、だってさ。たーはちっちゃいころからたーで、こう……神様の兄で、将来は神職になって一生を神様に捧げるって決めてた子だったのね?」

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「だからこう、いつも綺麗でいないとって心がけてて……だったらほら、あたしが変なこと言って台無しにしちゃったら悪いじゃん」

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「…………」

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「あ、あれ? この説明だとピンとこなかった?」

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「まあしょうがないか、この辺はそれこそこう、昔からのつき合いの感覚から来る感覚っていうかだし……」

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「あ、えっと、そうじゃなくて……あ、あのっ水緒里ちゃん!」

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「ほーい」

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「その……英麻ちゃんって、昔から胸……おっきかったりした?」

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「んーまぁ、今こんな立派なくらいだしね。昔から健康そのものって感じですくすく育ってたよ? わりと他の子より早めに」

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「……あのさー。なんでそんな話?」

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「そんなに胸おっきくても……昔からそういう心がけしてたから、立貴くんとずっと仲良しで、今でもすっごい自然な感じなんだ、英麻ちゃん!」

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「…………」

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「ほあー……そっかぁ……な、ならわたしも気をつけないとっ……立貴くんと英麻ちゃんの距離感、なんかすっごくいいなぁーってあこがれちゃうし!」

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「んははは……うーん、実を言うとそんな自然な間柄ってわけでもないんだけどなぁ……」

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「まあでも、かなからはそう見えるんなら、努力の甲斐があったってところだねっ。んひひ、さすがあたし」

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「あっ出た、英麻ちゃんのドヤ顔ー」

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「ふっふっふ-。やっぱ、努力が認めてもらえたときは、ちゃんと得意げにならないとねっ」

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「あはは、はぁーい。えっと……こうかな? ふふーん?」

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「お、上手上手。っていうか可愛いなー、かな」

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「褒めてもらえたっ。えへへ……ありがとう~っ……」

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「さっそくドヤ顔出来てないし」

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「そうだったっ。む、難しいっ……やっぱり英麻ちゃんはさすがだなぁ……」

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「……と、神職の卵である立貴さんが思わず『敵わない』と言ってしまうほど、神様から好かれる性格なあたりも含めて?」

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「そもそもお店のお客さんとか近所の子供からも、英麻ちゃんって大人気だしね」

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「ところでさ、かなちゃん。今さら思ったんだけど……」

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「あ、うん。なあに水緒里ちゃん?」

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「このコーナー、『海神さまが聞いてみて!』だけどさ。……わりとかなちゃんが聞かれる方だよね。毎度」

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「…………!! 言われてみればすっごいそんな気が……するっ……!」

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「しかし、ゲストのお人柄は結果的にとても分かるという」

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「その辺はかなの人徳――じゃない、神徳だよね。それでいいんだよ、それで。かなはかな、あたしはあたしで、お互いがんばっていこうね♪」

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「あ……う、うんっ!」

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「と、いい感じにまとまったところで、『海神さまに聞いてみて!』また次回~」

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「ありがとうございました~」

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「……や、ちょっと。コーナー名変わっちゃってない?」

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「!? あっほんとだ、違います違います次回も『が』ですっっ。ふあぁありがとう英麻ちゃんっ……!」