カミカゼ☆エクスプローラー

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  • 「まなみさん、次はどの方を調査するんですか?」
    「んー、そうだねぇ……ん? あ、メールだ。琴羽ちゃんからだね」
    「えーと、『新しい水着買っちった♪』だって」
    「沖原琴羽さんといえば元水泳部で、メティスも『マーメイド』という泳ぎに特化したものを使われるんですよね」
    「そうそう。勝手に学校のプールで泳いでたり、その辺の海で泳いでたりするらしいよ」
    「そんなに泳ぐことが好きなのに、どうして部活動をやめてしまわれたんでしょうか……」
    「やっぱり、おっぱいが大きくなりすぎたからじゃないかな」
    「え……」
    「ずば抜けておっきいよね、アレ。あ、せっかくだから現物見にいこう。琴羽ちゃんの生おっぱい」
    「えーと……今行くから見せろ、と。これでよし。いこ、智ちゃん」
    「はい」
    「沖原先輩とはずいぶん仲がいいですよね。幼なじみなんでしたっけ?」
    「まーねー。もう知りあってから6年? 7年? 忘れちゃったけど、そんくらい」
    「いいですね、そういうの。羨ましいです」
    「あれ? 智ちゃんは美汐ちゃんと幼なじみなわけじゃないの?」
    「お嬢様とはじめてお会いしたのは幼少の頃でしたけど、私は修行につぐ修行の日々でしたから……」
    「なるほどねぇ。と、ここだ。琴羽ちゃーん、入るよー」
      (ガチャ)
    「うわっ、もう来たの!?」
    「って――」
    「ちがーう!! それ水着とちっがーうっ!!」
    「いやっ、これも一応水着なのよ。クリスマス仕様の」
    「ないよっ!! ないっ! 全然ないっ! めっちゃ下着じゃんっ! おっぱいおっきいし!!」
    「む、胸のことは関係ないでしょ!?」
    「関係あるよ! おっきすぎるじゃん! はみ出てるよそれ!! 誰に見せるつもりよ、そんなかっこう! お兄ちゃん!?」
    「やっ、まぁ、落ちついてまなみ……」
    「お兄ちゃんに見せるつもりなの? クリスマスに琴羽ちゃん自身をプレゼントしちゃおうなんて腹づもりなの? 乳づもりなの?」
    「乳づもりってなに!?」
    「……こうして見ると本当に大きいですよね。凄まじいまでのプレッシャーが」
    「と、智ちゃんにまで言われた……」
    「そりゃ言われるよ、明らかに大きいもん……。っていうか、おっぱいだけじゃなくて、背も伸びたよね」
    「沖原先輩はこの抜群のプロポーションで前回の学園祭で『ミス澄之江』に選ばれているんですよ」
    「むむぅ、『ミス澄之江』……。男の子って、ホントおっぱいのおっきい女の子に弱いよね……」
    「ところが男性だけではなく女性の支持者も多いんですよ」
    「この美貌とプロポーションに加え、オシャレのセンスも抜群で、そのくせそれを鼻にかけない気さくな性格」
    • 「1年生の女子からの人気も相当高いので今ミスコンを開催しても、優勝できるんじゃないでしょうか」
    「言い過ぎだって。オシャレなんて雑誌の受け売りだし、性格だって単にがさつなだけで……ねぇ、まなみ?」
    「ううん、昔から琴羽ちゃんそういう人気高かったよ? その頃はオシャレよりスポーツって感じだったけど、わたしの友だちにもファンいたし」
    「うぇっ!? マジで!?」
    「いたいた。男子とかもいた。だけど……みんな、琴羽ちゃんはお兄ちゃんとつきあってるもんだと思って諦めてた」
    「はぁっ!? なんであたしが慶司と!?」
    「なんでって……そりゃ、小学校の頃から野球もバスケもサッカーもなんでもかんでもお兄ちゃんと一緒にやってたし、ゲームで遊ぶ時だってお兄ちゃんと勝負してたし……」
    「そ、それは、まなみだって一緒だったじゃない……」
    「わたしはお兄ちゃんの妹だもん」
    「う……ずるい」
    「ずるいのは琴羽ちゃんの方じゃん! わたしがいくら琴羽ちゃんとおんなじことしたって、お兄ちゃんの彼女には見てもらえないんだよ!?」
    「あ、やっぱりまなみさんも速瀬さんの彼女には見られたいんですね」
    「そんなはずないじゃん! わたし妹だよ!?」
    「えええっ!?」
    「あはははは、相変わらず素直じゃないんだから」
    「そんなの琴羽ちゃんに言われたくないもん……」
    「しかし、そうなるとやはり沖原先輩が、もっとも速瀬さんの彼女に近い立場と言うことになりそうですね」
    「ち、ちがうって! 慶司とは気の合う友だちで、なにかと競い合ってきたってだけの関係なのよ。だから、そういう恋愛とかはあんまり――」
    「ヘタレなんだよね、結局」
    「ヘタレっ!? ちょっ、まなっ!」
    「お兄ちゃんに告白できないからって、わたしにもお兄ちゃんにもなんにも言わないでいなくなっちゃってさ……わたしがどれだけ……」
    「そ、それは別に告白とか、そういうことじゃなくて……ただ、ほら湿っぽいのとかが嫌で……って、ちょっとまな!?」
    「な゛、な゛に゛よ゛ぉ~……ぐすっ」
    「まなみさん……そんなに沖原先輩のことを……。あ、ティッシュどうぞ」
    「あ゛り゛がど……ぐすっ……琴羽ちゃんのバカ……」
    「は、う、あ、あ、あ……」
    「まな、かわい~~~~っ!!」
    「わぷっ!? んんんんんんんんんんっ!?」
    「かわいよぉっ、まなみ~~っ! ごめんね、もう黙っていなくなったりしないからねっ! まなみ~っ」
    「んがっ! んがっ!」
    「あの、あの、沖原先輩? まなみさん、タップしてますのでそろそろ……」
    「ふぇ? あ、ホントだ」
    「ぷはぁっ!! まなみのこと殺す気!?」
    「いや、ごめん。まなが超かわいいから、つい……」
    「ついじゃないよ、なにこの凶器!? まなみの顔、完全に埋まったんですけど!? 凶器っていうか、むしろ胸の鬼と書いて胸鬼!?」
    「ヘンな言葉作らないでよ!!」
    「琴羽ちゃんのバカー」
    「バカっていいながら揉むなーっ!!」
    「じゃあもういっぺん埋まっとこ、はぷっ」
    「自分から埋まるなっ! あっ、ちょっと……あんっ!」
    「まなみさん、なんやかんや言いつつ、沖原先輩のこと大好きですよね……」
    「この胸がー」
    「もうやめてぇ~っ!!」